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第6回高齢者障害者の権利擁護セミナー「講談で学ぶ成年後見制度」実施内容のご報告

去る2月23日(土)、午後1時30分より旭川市公会堂において、旭川弁護士会、旭川司法書士会((社)成年後見センター・リーガルサポート旭川支部)との共催により実施いたしました第6回高齢者障害者の権利擁護セミナーは、300名を超える方々にお越しいただき、盛況のうちに終了いたしました。お越しいただきました皆様、大変ありがとうございました。以下、当日の様子をご報告させていただきます。

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300人を超える方々にお越しいただきました

旭川弁護士会の林孝幸会長から開会の挨拶を行った後、まず基調講演として、旭川弁護士会の中村元弥弁護士から成年後見制度についてお話をしていただきました。中村弁護士は地元のコミュニティFMであるFMりべーるでDJをやっていたこともある方で、大変話の内容もわかりやすく、また、中村弁護士ご自身が冒頭に「漫談」とおっしゃるように、話の端々で会場から笑いを誘っておりました。

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基調講演でお話しいただいた中村元弥弁護士

休憩を挟み、続いて講談師神田織音さんによる成年後見講談三話ですが、神田さんのサービスによりまず古典講談を1話披露していただき、参加者の方々に講談の雰囲気に親しんでいただいた上で本題の成年後見講談を披露していただきました。第一話「認知症の老人を食い物に~過剰工事…三年間で数千万円分」では、過剰なリフォームを契約させる悪徳業者に付け込まれて次々契約をさせられてしまった認知症の老姉妹をめぐる成年後見に関するお話を、第二話「経済的虐待を防ぐために~家族による預貯金や年金の使い込み」では、近所に住む実の息子に預貯金を使い込まれてしまった母親をめぐる任意後見に関するお話を、第三話「ナオト君だって一人の人間なんだよ~親亡き後を心配して」では、いわゆる重症心身障害の子を持つ親にとっては切実な問題である親亡き後の生活支援に関するお話を聞かせていただきました。各話の後には、旭川弁護士会高齢者・障害者権利委員会に所属する弁護士から、制度に関する説明を中心とした内容の解説を行いました。

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講談師 神田織音さん

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神田織音さん 噺に熱が入ります

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一話終わるごとに話の内容に制度的な解説を加えます

最後に(社)成年後見センター・リーガルサポート旭川支部の岡田新経支部長より閉会の挨拶を行いセミナーは終了となりましたが、参加者の皆さんにはご満足いただけたのか、閉会の挨拶が終わるまで、ほとんどの方が席を立たずに聞いていらっしゃいました。

中村弁護士の、ご本人いわく「漫談」さながらのわかりやすいお話と、神田さんの名調子に、参加者の皆さんも成年後見に関する理解が進んだのではないかと思われました。