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第17回高齢者・障がい者の権利擁護セミナー実施報告

さる3月16日(土)、旭川市のシアターカンダにおいて、旭川弁護士会高齢者障害者権利委員会、成年後見センター・リーガルサポート旭川支部、日本司法支援センター旭川地方事務所(法テラス旭川)、当地区支部の4団体共催にて、第17回高齢者・障がい者の権利擁護セミナーを開催いたしました。
17回目を迎える今回のセミナーも、旭川を中心に遠方からも多くの方がお越しになり、計164名の参加があり、今回は「私たちの生きる意味とは ~人権について考える~」と題し、法テラスのご案内を含めた成年後見制度の説明と、映画「あん」の上映を行いました。
最初に、法テラス旭川の常勤弁護士である北越一成氏から、成年後見制度に関する制度の内容の説明に加えて権利擁護のための法律相談窓口としての法テラスの活用も併せて、順序立ててわかりやすく説明していただきました。スライドで取り上げる内容もなじみやすい事例がいくつもあり、大変理解しやすいものでした。
休憩後、引き続いて映画「あん」の上映を行いました。例年、高齢者や障がい者の権利擁護を主眼に置いた講義やパネルディスカッション、シンポジウムを行っていたところですが、今回はこれらから少し趣を変え、映画の上映という初の試みを行いました。今回取り上げた映画「あん」は、ハンセン病に対する差別意識をテーマにしている作品です。この映画を見ていただくことで、参加者の方に何かを感じ取ってもらい、改めて人権について考える機会になっていただければという思いから、本セミナーにおいてこの映画を取り上げることとしました。
現在、優生保護法国家賠償請求訴訟が全国で行われておりますが、ハンセン病も、同法の対象とされていました。ハンセン病に関しては、この法律の成立以前から、「らい予防法」による終生強制隔離政策が進められており、その差別偏見は凄まじいものでした。また、ハンセン病患者には、施設への「入所要件」として強制不妊手術が行われるなど、法律の根拠もないまま、事実上強制的に非合法の不妊手術が多数行われていました。
平成8年まで存在していた「らい予防法」は既に廃止され、優生保護法も母体保護法に名前を変え、強制不妊手術等はなくなりましたが、根深く残った差別偏見の意識は、今も残っているのではないかと思います。
この映画を通し、見ていただいた方それぞれが、自らの中にあるかもしれない差別偏見と向き合い、人権について考えるよい機会になったのではないかと思います。

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制度説明の北越一成氏

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会場の様子